2015/11/15

Enjoy a cool autumn night


2015 Autumn 「秋の夜長は読書を楽しむ」

先日、四国の三嶺でテン泊した時のことだ。夜半に風が強くなりバサバサとテントを叩く風音が激しくなってきた。確か午前三時頃だと記憶している。久しぶりのテン泊で緊張感もあったのかなんとなく目が覚めた。だが風の音だけで目が覚めたわけではない。明瞭に聞こえるカサカサとテントの側を歩く音が気になったせいもあった。最初は鹿だと思ったのだがそこは鹿除けネットの内側なのだ。同行者がテントの周りを歩き回っているとも思えなかった。寝袋にくるまり寝ようとするのだが時折り聞こえるカサカサという草を踏む音が気になって寝付けなかった。仕方ないと午前三時半にテントのジップを開け外に出て真夜中の笹原を見渡す。そこに人や鹿や獣などの生命反応は感じることができなかった。もちろん同行者のテント二張りも静かである。全くもって腑に落ちないのだが満天の星空に満足し寝袋に戻り夜明けまで寝てしまった。怖いという感覚はなかったのだが不思議な感覚は今も残っている。僕はいわゆる見える体質ではないので、幸いにも見てはいけないものを見たことはない。だが長年山に登っていると何故か腑に落ちない不思議な感覚は何度かある。怖いとは思わなくても説明のつかない不思議な感覚をあなたも山で経験したことはないですか?

それが山を生業とするマタギならそれこそ多くの不思議を経験しているのではないだろうか?日本全国を放浪取材する田中康弘氏がマタギの取材経験を元に執筆した現代版遠野物語はスピリチュアルな実話が満載。東北の阿仁のマタギを中心に狐や狸に騙さた話や狐火などの逸話に霊魂や鬼のエピソードなど秀逸なストーリーが満載である。民話などの語り部が話すメジャーな話ではないマイノリティーな山の不思議な話が秋の夜長を楽しむにはもってこいの題材だとは思いませんか♫

ほんのちょっとだけ短編の題名を・・・「狐火あふれる地」「見える人と見えない人」「親友の気配」「辿り着かない道」「マタギの臨死体験」「白銀の怪物」「狐と神隠し」「不死身の白鹿」「もう一人いる」「足の無い人」「山から出られない」「死者の微笑み」「テントの周りには」等々、ほんの一部だが興味深いお題目が満載な「山怪」は秋の夜長にお勧めです。

4 件のコメント:

  1. この本は所謂、山の中での目に見えない方々との会話の本なのね(~_~;)
    かっちゃんの、バサバサとテントを叩く音は彼だよぉ〜
    我が家のkakaはめちゃくちゃ感じる体質やし、僕も結構感じる体質なんよね!
    昔、積雪期に新穂高から槍の計画の時、師匠から滝谷避難小屋で諸先輩方の声をちゃんと聞いてから上へ行けよ!
    って言われた事がある‥‥‥‥‥‥‥‥
    諸先輩方の声って〜
    所謂、あれだなあれ!
    感じたけど会話は出来なかったんだけどね(~_~;)
    積雪が多く雪崩そうだったから槍平越えた辺りから戻ったんだけど。
    この本、マタギさんが主役やし面白そうやねぇ〜

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  2. えれぇこった1号ちゃん

    そやねん・・・本来見えない方々の物語やさかいめっちゃ興味あるよ!
    自分が見える体質とちゃうだけにね!
    年末は深夜にテントをバサバサ!ガサガサ!叩いてあげるわな〜(笑
    kakaも霊感体質なんや〜
    積雪期に滝谷避難小屋で諸先輩方の声を聞かなあかんってヤヴァスギルね(滝汗
    マタギの話は説明のつかないストーリーが多すぎておもろいよ!
    山を生業にする人らの逸話は僕らアマチュアとは比べもんにならへんわ・・・

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  3. ゴメン。。。 僕やわ~ 夜中にお腹痛くなってかっちゃんのテントの横で・・・

    僕もまったく見えない体質やわ。

    なかなかおもしろそうな本を紹介ありがとう。

    いまの本を読んだら今度はコレをテント泊で読んでみようっと♪

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  4. 好人ちゃん

    そうか〜・・・
    やっぱりお腹こわした好人ちゃんの生霊やったんやね!(笑

    この本はあっという間に読めてしまうので、
    一泊のテント泊にちょうどお勧めです♫
    でも山の中で読んでるとあれこれ集まってくるんちゃうかな〜(汗

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