2011/09/25

Philosophy of Mind and Logic


20110919mon 「椅子を愉しむ午後」

台風の進路に翻弄された週末。山遊びは全てキャンセル。
もちろん夜はアルコールに逃避行。瞼が重い快晴の朝。
後悔や失念が入り交じる心も煩悩に勝てる筈も無い。

長月の朝は寝覚月。そろそろ街でも秋の風を肌で感じる。
秋の七草を思い出す頃。神無月に囲まれるまであと僅か。
やすらげる名家の館で歴史や芸術や哲学を感じよう。

考えることはない。感じることが出来ればそれでよし。
天王山の南麓に佇む大山崎山荘美術館で椅子を愉しむ。
モネの睡蓮を感じ安藤忠雄の緻密さを感じ50脚に癒される午後。



ここは加賀正太郎はんと樋口広太郎はんに感謝な館。
著しく荒廃した富豪の別荘が美術館に生まれ変われた良きケーススタディ。
二世紀前の英国のチューダー様式から現代の安藤忠雄までを繋いでいる。


印象派の巨匠モネ晩年の「睡蓮」などが繋ぎ役になっているのだろう。
まあ、モネやんも浮世絵の収集家であり、
自宅に日本庭園を持つほどの親日家であったのも事実。



大山崎山荘美術館を代表する椅子作品である黒田辰秋はんを筆頭に、
関西を中心に活躍する工芸作家30名による約50脚の力作が持て成してくれる。
馴染む馴染まない。合う合わない。好き嫌いが分かれる個性的な椅子達。



座って、眺めて、寛いで、講釈たれて午後の一時を楽しむ。
橋下徹はん(大阪府知事)、山田啓二はん(京都府知事)の椅子も展示中(笑
そう! 椅子はあらゆる事を考えるための道具でもあるのだろう。



時代を超えて温もりを感じる木工のデザインやレトロな照明が落ち着く。
由緒正しいゲルマンのステンドグラスも本物を教えてくれる。
そんな風呂場でピースな輩は如何なものか・・・。



温故知新。難しい事ではない。如何に感じるか。
どの角度で見るか。 いや角度云々ではなく沢山観ましょう。
多種多様に触れる事。百聞は一見に如かずなのは何時も同じ。


木津川、宇治川、桂川。三川の合流する大山崎。
加賀正太郎はテムズの流れをそこに見たのだろうか。
その向こうに鎮座する男山は何に見えたのだろうか。


時空を超えて想像する午後の如何に楽しいことか♪

2 件のコメント:

  1. 椅子の個性は
    製作者の個性であって
    所有者の個性であって
    「いいね」を共有できるのが
    工芸品の幸せ

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